2022年の活動を振り返る - ジェネラティブアートとNFT
はじめに
2022年も終わりが近づいてきました。
今年もジェネラティブアートの制作を継続し、そこからNFTでの作品発表をするといった活動を行ってきました。
この記事ではそれらジェネラティブアートとNFTでの活動について今年一年を振り返りっていきます。
2021年の振り返りはこちら。
ジェネラティブアート
日々の活動
今年も日々ジェネラティブアートの作成をして、主にTwitterとInstagramへ作品を投稿しました。
フォロワーがTwitterが1400人程、Instagramが1000人程となり、少しずつジェネラティブアートを見てくれる人が増えた気がしています。
目的なくただ楽しんで作るのが日々の作品作りなので、これからも継続していきます。
ここがベースになって色々な活動に繋げていけたらなとも思っています。
作品関連
今年はnoteにも作品解説の記事を書いてみました。
noteを通じて読んでもらえたり、知ってもらえたりするかなというのが始めたきっかけです。
このブログとの使い分けは正直まだできてないです。
中でも気に入っているのはline()だけで表現するという手法です。
これは一つの表現を深掘りすることで、まだまだ色々遊べる可能性に気がつかせてくれました。
3月に下の記事を書いた通り、今年はフラクタルを使ってジェネラティブアートを作成することに興味関心が集中した一年でした。
12月になってもフラクタルに関わるL-systemを学んだりしてたので、フラクタルの一年って感じでした。
参加したイベント
GENUARY2022
GENUARY2022は1月の一ヶ月間、毎日出されるお題に対して作品を作るコーディングチャレンジです。
一ヶ月間ほぼ毎日のようにお題に沿った作品を作るのは初めてで、楽しくもあり、苦戦もしたりでした。
アイディアを膨らます良い訓練なったし、日本以外の方々も多く参加しており、色々な方に見てもらえるのは良い経験でした。
2022/1/1 - 2022/1/31
AltEdu2022
PCD Tokyo主催で実施されたコーディングチャレンジで、こちらも2月の一ヶ月間お題に対して作品を作りました。
参加者の皆さんの作品を見るのも楽しかったです。他人と共有する大事さを改めて感じたひと月でした。
2022/2/1 - 2022/2/28
CURATION_FREE at NEORT++
アートギャラリーNEORT++で開催された、誰でも参加できる展示企画”CURATION FREE”に参加しました。
自分では見に行けませんでしたが、twitterのフォロワーのみなさんが会場での僕の作品の様子を投稿してくれて雰囲気を感じることができました。
実空間で多くの方に自分の作品を見てもらえて、感想までいただけるというのは嬉しいですね。
来年は作品を通じての人との関わりを大切にしたいなと思ったり。
2022/12/10 - 2022/12/18
見学した展示・イベント
MOMENT
MOMENTは桜をテーマにした作品で、花がNFTの販売され、桜の木がNEORT++で展示されていました。
NEORT++へはじめて行ったのですが、部屋一面にプロジェクターで作品が映し出された空間は圧巻でした。
花のNFTのは一つ購入し、もう一つは抽選で当たっていただきました。
次の春に再び桜の木に花が咲くのを楽しみにしてます。
Proof of X - NFT as New Media Art
NFTとは何であるのかを問う、様々なアイディアを織り込んだ作品が揃った展示。
投機的なNFTでなく、その本質的なテクノロジーとアートをどう捉えるのかを問いかけられているような展示でした。
僕自信は2021年4月からNFTを使って作品販売をしており、このときNFTを触りはじめて一年くらいでした。
それまで特に深い部分まで考えずに、ジェネラティブアートを販売できる新しい形くらいの認識でしたが、この展示で熱量を込めてNFTに真摯に向き合う方々を知って、自分のNFTに対する捉え方を改めるきっかけになりました。
Tiny Sketches
NRORT++での高尾さんの個展。
壁一面にプリントされた日々のスケッチが並んでおり、その美しさというか、かっこよさというか、当てはまる言葉を見つけられないのですが、とても刺激を受けました。
日々のスケッチには発展や流れみたいなものを感じ、展示空間を高尾さんのデイリーコーティングという色に染め上げていたのが印象的でした。
イメージ・メイキングを分解する
東京都写真美術館で展覧会「イメージ・メイキングを分解する」に行きました。
川野洋さんの「無題 (Red Tree)」や木本圭子さんの数学を使った作品やその制作資料が展示されていました。
木本圭子さんの作品は昨年山辺さんに作品集を教えていただいてから、自分の制作に大きな影響を受けたので、展示というリアルな環境で作品を観覧できたのは感激です。
制作資料も公開されていて、写真撮影もできたのは貴重でした。それらを咀嚼して自分の制作に活かしたいです。
RIGHT CLICK LIVE in Tokyo
RIGHT CLICK SAVEが日本に初来日。ARTとNFTの未来について、国内外のアーティストやNFT ART関係者によるトークイベント。
NFTについて、それぞれの視点で様々な議論が行われたトークセッションは学びも多く、自分の考えるきっかけにもなりました。
こういった大きなイベントでジェネラティブアートが大々的に取り上げられているのは嬉しいですね。
トークセッション後は、交流する時間もありtwitterでしか繋がっていなかったジェネラティブアートのアーティストやNFTコレクターと直接お話できてとても楽しかったです。モチベーションも上がりました。
こういったアーティスト同士やジェネラティブアート好き同士の交流の機会が増えるとようなと思いました。増やしていかないといけないのかも。
RIGHT CLICK LIVE (日本語配信) - YouTube
NFT
全般振り返り
NFTは2021年4月から作成してきましたが、 心機一転で2022年5月から英語でNFTについて発信するTwitterアカウントを始めました。
「常磐-tokiwa-」という作品を皮切りにTezosチェーンのObjktで100作品ほど、fxhashで7作品を発表しました。
それまでは漠然と作成した作品をNFTにしていたのですが、
このアカウントでは明確に作品を作って、納得いくものをNFTにするやり方に変えたのは一つ大きな転機だったと思います。
新しく仕切りなおした所から、本当にたくさんのコレクターの方に作品を購入していただいたり、コメントやDMをいただいたりと多くの方に活動を支えてもらうことができました。
更に、Kevin Aboschさん、zancanさん、IskraVelitchkovaさんなどなど有名なアーティストの方々に自分のNFT作品を購入していただけたのは、本当に嬉しかったですし自分の作品に自信を与えてくれました。
僕の作品が購入してもらえたのは、特別な何かをしたのではなくて、上で書いたような小さな意識を変えたからだと思ったりもします。
受け入れられる土壌はまだまだあるはずなので、ジェネラティブアートでNFTに力を入れようと思っている方へ、色々と共有していくのは来年の課題だと思います。
来年はジェネラティブアートがNFTを通じて大きく発展していくような気がしています。(直感なので根拠はないですが)
それを楽しみにして、これからもジェネラティブアーティストとしてNFTにも力を入れていく予定です。
Art Blocksへ挑戦もしてみようと考えてます。
また、NFTと寄付の仕組みの親和性が高く、fxhashで発表した作品ではいくつかの団体に寄付を行いました。
NFTの売り上げを自分を介さず直接団体へ送ることができるため、日本の税制的に自分の収益にならずに寄付できるので助かりました。
NFTを通じた寄付活動も今後広まってくれたら嬉しいですね。
作品
Objkt
iro-to-kotonoha, Grungy, Chrono, Clusterなどの作品シリーズを展開しました。
これらは主にpng形式の画像データをNFTに紐付けた作品です。 p5.jsでコードを書いて、何度か実行した中で良い出力のものを選んでNFTとして販売しました。
NFT全体の浮き沈みのタイミングも影響しましたが、多くの方に購入してもらえました。
自分のNFTではテーマが2つあって、どちらかを作品に取り入れてきました。
- 数学的な手法を用いた表現
- 破壊と再生
自分なりに一貫したテーマで作品を発表したことが、多くの方に購入してもらえた一つの要因かなと想像しています。
fxhash
fxhashでは一つのコードを作品として出品し、そこから数百というバリエーション一つ一つがNFTになる形式のNFTです。
6月から一ヶ月に1作品、合計7作品をfxhashでリリースしました。
- Letter
- Fractal Painting
- Puzzles of the mind
- Fractal in the words
- Kyoshin
- 空-sora-
- Fractal Amoeba
どれも一つ一つ思い入れがあって大切な作品です。
このペースでは難しいかもですが、来年もfxhashで作品リリースを継続していく予定です。
また、fxhashで活動する日本のアーティストをまとめた記事も書きました。
NFTではジェネラティブアートの人気は段々と高まってきています。 もっとfxhashで活躍する日本の方が増えて欲しいですし、それを見て楽しむ方も増えたらいいなと思っています。
参加したイベント・プロジェクト
KUMALEON
NFTプロジェクトのKUMALEONにコラボアーティストとして参加させていただきました。 ジェネラティブアートとNFTの可能性を示すような唯一無二のプロジェクト。コラボできて素直にうれしいです。
現状15体ほど僕の作品を纏ったKUMALEONがいるようです。とてもかわいい。 kumaleon.com
2022/9/19 -
Crypto Art Week Asia Tokyo 2022
Crypto Art Week Asia Tokyoはフィジカルとメタバースを融合したNFTアートのイベントです。
NEORTの展示スペースで僕のNEORTで出品しているNFTアートを展示していただきました。 これが自分の作品を実空間で展示してもらうという最初の経験でした。本当にありがたい機会でした。
2022/9/27 - 2022/10/8
Tribute to Herbert W. Franke
光栄なことに故Herbert W. Franke氏へのトリビュートへ参加させていただきました。
名だたるアーティストがたくさんいる中で僕に声をかけてくれたanikaさんに感謝しています。
fxhashにてFractal in the wordsという作品を500エディション販売し、売上からZKM Karlsruhe と Rütgers Foundationへ1000tez程(当時レートで20万円程)寄付を行いました。彼の作品がZKMでデジタル化され、公開されるのに貢献できたかなと思います。
2022/9/30 - 2022/10/21
fxhash turns one
fxhashの一周年記念で空-sora-という作品を販売しました。 356エディションを1tezという低価格での販売イベントで、嬉しいことに販売直後に完売しました。
この作品の一次販売の売り上げは全てProcessing財団へ寄付しています。
これを機に色々なコレクターさんと繋がれたのも良かったです。
2022/11/14 - 2022/11/18
おわりに
今年一年はジェネラティブアートとNFTの両面で非常に力を注いで活動してきました。 二つの領域は今後ますます繋がりが深くなり発展していくと思うので、自分もこれまで通り頑張ろうと思います。 ただ、来年は仕事の勤務的に作品制作の頻度は落ちる可能性が高いのですが、うまいこと時間を作ったりしてやっていきたいです。
来年は周囲に目を向けて活動していきたい思いも高まっています。 ジェネラティブアートとNFTの交わる領域で、作る人も見て楽しむ人も増えて欲しいので、何かその手助けになることがあればお声がけ下さい。
今年一年ありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願いします。